99.9%除菌

消費者庁は、亜塩素散水のスプレーを噴霧すれば空間を除菌できると宣伝して販売された2社の製品について、景品表示法違反にあたるとして2021年4月9日付で措置命令を出しました(亜塩素酸による空間除菌を標ぼうするスプレーの販売事業者2社に対する景品表示法に基づく措置命令について (caa.go.jp))。

これに対しL社は「除菌とウイルス除去に対しては自社試験などでの検証データに基づく根拠がある」とし、消費者庁から受けた措置命令に対する取消訴訟と執行停止を申し立てることを明らかにしました。

表示の裏付けとなる合理的根拠があるかどうか、ということですね。

直接の争点ではないですが、この命令の中で消費者庁は、「すべてのウイルス・菌を除去できるわけではありません」と表示(打ち消し表示)していたが、当該表示は一般消費者が「目に見えないウイルス・菌を99.9%除去(一部略)」の表示から受ける本件商品の効果に関する認識を打ち消すものではないとしています。

健康食品の場合でも、体験談を用いる場合「個人の感想です。効果を保証するものではありません」などと打ち消し表示を使っています。

今回の訴訟の結果・影響についてはわかりませんが、宣伝・広告には細心の注意を払わなければならないと再認識させられました。